外国人の私が日本の田舎に移住した理由

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東日本大震災のボランティアの為に日本へ

株式会社 Saunter 代表取締役の イング ヴィンセント チュン ホイと申します。
私は1986年10月3日香港で生まれ、1歳半の時、家族みんなでカナダに移住しました。

幼少期の大半はバンクーバー郊外のニュータウンで過ごし、森や川に囲まれた自然の中で、友達と夜明けから夕暮れまで遊んでいるような活発な子供でした。

高校卒業後はブリティッシュコロンビア大学(Univeristy of British Columbia)に入学し、アジア研究を専攻しました。UBCと立命館大学は姉妹校関係にあり、毎年100人の学生が京都からバンクーバーに交換留学生としてやって来たので、私はRits-UBC Houseと言う学生寮の寮長として、色々とサポートをさせてもらいました。

大学卒業後、私は神戸で英語の教師として最初の仕事に就き、その頃から少しずつ「アジア各地で生活しながら働き続けたい」と考えて、2年後には医療NPOに参加してネパールの田舎の病院でも働きました。

しかし、2011年に東日本大震災が発生し、このNPOを通じて岩手県釜石市と大槌町の被災地ボランティアとして現地のチームに合流し、復興支援の活動を続けてきました。

NPOの活動が落ち着いた頃、日本で新しい仕事を探すことを決意して大阪の貿易会社で数年間働くことになったのですが、ここでの経験から私はホスピタリティ業界に関心を持つことになり、マネージャーとして、当時大阪で最大規模のホステルとコワーキングスペースの立ち上げに関わることになりました。

立ち上げは無事に成功し、その手腕を見込んでいただき、私はホテル、ホステル、ゲストハウス、町家、カフェ、バー、レストランを管理するホスピタリティビジネスを京都で運営している企業からスカウトされました。

その時に取り組んでいたプロジェクトの1つは、「自社の農場から食卓へ」です。

レストランを開くために京都市内の農地付きの空き家の古民家を借りて、村のご近所様から農業を学び、田舎暮らしに夢中になりました。

翌年、コロナが日​​本中に広がると、ホテル事業と新規プロジェクトはすべて停止になりました。

毎日農園に通って畑で働きながら「いつか日本の経済が復活すること」を願っていましたが、残念ながら数年に渡り何も変わらなかったため、会社の株式を手放し、一人で田舎に自分の農場を創ることにしました。

京都の宮津にある中波見という小さな村が天国でした^^

宮津は、17世帯からなる小さな村で、農業ネットワークと協同組合のシステムがしっかりしています。

2022年3月に移住し、4月に最初の稲作を始めました。

2年後の今は自分の経験とスキルを共有して、都会の人々に田舎暮らしの魅力を発見してもらいたいと考えています。

短期間でも長期間でも、体験でも移住でも。私は自分の農場が人々を自然と再び結びつける役割を持って欲しいと望んでいます。

京都から車でわずか1時間半ですが、宮津は京都の人里離れた場所、丹後半島の入り口にあります。

「天橋立」や「伊根の舟屋」が京都府にあると聞いて、京都の人でさえ驚くことがよくあります。

広大な土地には原生林、多くの素晴らしい観光スポット、豊かな農作物、新鮮な魚介類や野生生物など、魅力的なポイントがたくさんあります。

宮津の人々は、自然と連携して自分たちの生活を築く開拓者精神を持っています。毎日、多くの新しいスキルを学び、家族のように扱ってくれるフレンドリーな地元の人々と深いつながりを築くことができたことが、私の人生を豊かにしてくれました。

私のミッション 〜農家民宿を通じて〜

昨今、現代の社会では大自然とつながる機会が減少し、様々なストレスを溜め込む機会が増えました。体を動かさず、添加物をたくさん含んでいる食品を口にしたり、子供達は植物がどのように育つのか、冷蔵庫に入っている食べ物はどこから来ているのか等の生きるための知識が薄くなりました。そのためか、病気とアレルギーを持つ人が増加してきたように感じます。

私は今、農家民宿を作るために準備をしています。

その農家民宿は美しい田舎生活を少しずつ勉強できる宿泊施設です。農家の一日を見、体験し、有意義な時間を静かに過ごせます。一緒に農業体験をしたり、無農薬の野菜を自分で畑から選んで、民宿のキッチンを利用し自分の手で健康的なサラダや鍋といった料理を作ることもできます。土を触ったり、動物を捕まえたり、山を登ったりと自然に触れ合ういい機会を得られます。

このような農家民泊は海外の観光者にも大人気です。SNSで流行りの有名な場所ではなく、更に深く日本を知り、体験したい人が増えました。この農家民泊を通して、日本通の海外旅行者の方にも斬新で新しい体験を提供したいと考えております。

最終的なゴールは限界集落への移住者を増やすことです。

都会と田舎の距離をもっと近くすれば、田舎の良さを更に感じられます。農家民泊のリピーターの中で、毎年田植えや稲刈りに参加してもらうと村の人と仲良くなる可能性があります。そのような経験を通して、移住に対して興味を持つ人も出てくると感じています。

また、村には農業や漁業や林業や伝統工芸のインターンシップをする機会がたくさんありますので、農家民宿長期滞在のプランで田舎生活を真剣に学びながらそのような仕事を体験することで田舎への移住の解像度を上げ、田舎移住へのハードルを下げることもできます。  まず全ての第一歩は「農家民宿で楽しんでもらうこと」と考えております。

宮津は、丹後半島の入り口にある京都の人里離れた場所にあります。京都から車でわずか1時間半ですが、京都府に「天橋立」や「伊根の舟屋」があると聞いて京都の人も驚くことが多いです。広大な土地には原生林、多くの素晴らしい観光スポット、豊かな農作物、新鮮な魚介類や野生動物が生息しています。宮津の人々は自然と共生しながら自分たちの生活を築いており、開拓者精神にあふれています。毎日、多くの新しい技術を学び、家族のように接してくれるフレンドリーな地元の人々と深いつながりを築くことができます。

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